教室紹介

生物統計家育成支援事業

背景:生物統計家育成支援事業の発足

臨床研究を支える存在としての生物統計家の必要性が、本邦でも近年とみに認識されるようになってきました。しかし、実務を担える修士レベルの生物統計家を専門的に教育できる組織は国内でも多くはなく、また標準的な教育プログラムも定まっていないのが現状です。

生物統計家育成支援事業は、国内の臨床研究を推進できるような生物統計家の人材育成を目的として国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が2016年度から開始した産官学協働の事業です。東京大学と京都大学が拠点となり、修士課程の教育・研修プログラムの作成と実践を主導していきます。本研究室の松山裕教授は、本事業において東京大学の代表として、学内での修士課程コースの設置(大学院学際情報学府)、寄付講座の設置(大学院医学系研究科)、また事業の実際の運営を進めています。

当研究室では、これまでの教育実績と研究サポート実績を活用し、日本ひいては世界の臨床研究の未来へ向けて、生物統計家育成を支援していきます。

関連する講座・コースについて

教育プログラムの対象は修士課程です。学位取得を目指す学生は、大学院学際情報学府に新設される生物統計情報学コースに進学します。2年間の課程の中で、本事業において新規開講される科目(一部は学際情報学府と医学系研究科公共健康医学専攻(SPH)などの講義を含む)を通して臨床研究と生物統計学の基礎・応用知識を学び、医学部附属病院および国立がん研究センターでの実地研修を通じて臨床研究サポートの実務を経験します。

寄付講座の生物統計情報学は大学院医学系研究科に設置されています。教育プログラムの作成・実施はおもに本寄付講座が進め、研修プログラムは医学部附属病院と国立がん研究センターとの連携の上で推進されます。また、各研究室での勉強会・セミナーを協力して行うことで、生物統計学方法論のstate-of-the-artを学び、学生自ら研究に取り組むための機会を数多く提供します。

修了生は、生物統計業務を担う実務家として、国内の臨床研究実施機関・研究センター等での活躍が期待されます。

生物統計情報学講座ウェブサイトhttp://biostatistics.m.u-tokyo.ac.jp/

TOP